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東京高等裁判所 昭和39年(く)5号 決定 1964年1月22日

少年 H(昭二三・三・二八生)

主文

本件抗告を棄却する。

理由

保護処分決定に対する抗告権者は、少年本人、その法定代理人、又は附添人に限るところ(少年法三二条)、本件記録及び調査記録中の少年及び申立人の戸籍謄本によれば、本件抗告申立人は、少年の事実上の養父として、これを保護している者ではあるが、両名の間には未だ正式の養子縁組はなく、従つて、申立人が少年の法定代理人たる地位にある者とは認められないので、本件抗告申立は、申立権のない者のした不適式のものというべきであるから、同法三三条一項、少年審判規則五〇条に則りこれを棄却することとし、主文のとおり決定する。

(裁判長判事 三宅富士郎 判事 井波七郎 判事 谷口正孝)

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